障がい児の福祉【保育士サポートサイト】

保育所での障害児の保育

保育所は、保育所が持つノウハウを活かし、
多様な保育ニーズに応えていくことが求められています。

 

2008年、「保育所保育指針」が改定され、
障害のある子どもと他の子どもが
共に成長できることに留意した指導計画を作成し、
必要に応じて障害児の個別計画を策定するべきことについても明記されています。

 

そして、一人ひとりの障害の状態やその日の状況に応じた
柔軟な保育を実施する事、
家庭や専門機関との連絡や連携を密にすることも必要であると書かれています。

 

保育所で受け入れている障害の程度は「中程度」が目安となっていますが、
はっきりとした基準があるわけではなく、
受け入れ側となる保育所の姿勢に任されている状況にあります。

 

しかし、障害者のライフスタイルを通じた地域での生活支援が強調される昨今、
保育所で障害児と健常児が出会い、共に成長し、理解を深めていくということは、
とても大切なことであるといえます。

 

・障害児と健常児の統合保育での注意点

 

障害児を保育所で受け入れるためには、まず、その子どもの持つ個性と障害を
しっかり理解しておかなければなりません。

 

その上で、保育所全体で受け入れの準備をすることが必要です。

 

(1)障害児を受け入れるときの準備例

 

 自閉症の子どもの幼児期は多動であることから、
クラスから飛び出してしまうことがあるので、
クラスに連れ戻してもらえるような体制をとっておく。

 

 保育所の外に飛び出してしまうことがないように、
確実に門の施錠を行うことは職員だけでなく、
迎えに来る保護者全員にも徹底してもらう。

 

 障害によっては医療的配慮が必要であるため、
発作の場合の安全確保について確認しておく。

 

 保育所以前に通っていた専門機関との連絡を密にし、
考えられる対策はすべて行っておく。

 

(2)障害児をクラスに受け入れるときの注意点

 

障害児と健常児を一緒の環境に置いておきさえすれば、
お互いに良い影響を与え合うことができるというのは幻想に過ぎません。

 

健常児が障害児を理解するためには、
保育者をはじめとする周囲の大人の援助が必要不可欠です。

 

保育者が障害児を受け入れているかどうかは、
子ども達に決定的な影響を与えます。

 

ですから、保育者は障害児を心から受け入れることが必要です。

 

たとえば、保育者が障害を持つ子どもを受け入れ接するには、
「できないことよりもできることを重視する。」ことや、
「根気良く待つ。」こと、
「細かい事にこだわりすぎず大らかに受け止める。」というような姿勢が必要です。

 

また、保育所は療育の機関ではありません。

 

生活の場である事を改めて確認し、
不足する専門性や機能を補うために専門機関と連携し、
連絡を密にし、いつでも助言を得られるネットワークを構築しておくことも必要です。

 

(3) 今後の障害児の福祉と保育

 

保育士は、その児童なりの発達に応じた能力の
最大限の発揮、自己決定を意識しながら
障害児の支援にあたることが必要です。

 

障害者自立支援法は、市町村をはじめとする国や自治体に、
障害者が地域で自立した生活ができるよう、
福祉の増進を図ることを責務としています。

 

そして、同時に、障害者や障害児に対しても、
その能力や適正に応じて、自己決定に基づいて自立生活を送ることを求めています。

 

障害があってもなくても、
子どもは可塑性に富んでいます。

 

保育士が子どもに支援をするときは、
ライフサイクルのすべてを視野にいれ、
障害児の子どもの時代の困難だけでなく、
障害者と呼ばれる様になる時期の困難についても見通して
援助を行っていくことが必要です。

 

障害児と向き合うことは、
自らの価値観を問われるということであるということを
頭に入れておくことが大切です。